海外発送の基礎|EMS・DHL・FedExの使い分けとインボイスの書き方
2026-07-21
サンプルの海外発送から量産品の輸出まで、小口の国際物流は「知ってしまえば単純」です。この記事で全体像を押さえましょう。
配送手段の使い分け(小口の場合)
| 手段 | 向いている用途 | 目安 |
|---|---|---|
| EMS(国際郵便) | サンプル1〜数個。安さ重視 | 数日〜2週間。郵便局から発送でき手続きが最も簡単 |
| DHL / FedEx(クーリエ) | 急ぎ・確実性重視・ビジネス発送 | 2〜5日。追跡・通関サポートが強く、B2Bの標準 |
| フォワーダー(混載便) | 量産品(数十kg〜)の航空・海上輸送 | 見積制。カートン数が増えたらクーリエより安くなる |
目安: 〜10kg程度まではEMSかクーリエ、量産ロット(50kg超・複数カートン)になったらフォワーダーに見積を取る、が実務の分かれ目です。
必要書類は基本2つだけ
- コマーシャルインボイス: 何を・いくつ・いくらで送るかの申告書。通関はこれを基準に行われます
- パッキングリスト: 箱ごとの内訳と重量
どちらも書式テンプレートを無料公開しています。書き方の要点:
- 金額は実売価格を正確に。過少申告は関税法違反であり、発覚時のペナルティは節税額に見合いません
- HSコード(品目分類番号)は品目ごとに決まっています。初回は工場に「輸出時のHSコードの前例」を聞くのが最速です
- 有償サンプルは SALE として価格を記載。無償サンプルのみ「No commercial value」表記を使います
関税は「誰が払うか」を最初に決める(インコタームズの基礎)
- DAP(仕向地持込渡し): 送料は売り手負担、関税・輸入税は受取人(買い手)払い。小口輸出のデフォルトで、迷ったらこれ
- DDP(関税込み持込渡し): 関税まで売り手負担。買い手体験は最高だが、クーリエの立替手数料がかかり事務も増える
- EXW / FOB: 工場渡し/本船渡し。工場から見積に出てくる用語で、「そこから先の輸送はあなたが手配する」の意味
D2C販売では「関税は受取人負担です」と購入ページに明記しておくのがトラブル防止の定石です(各国の免税枠内なら課税されないことも多い)。
つまずきやすいポイント
- リチウム電池・液体・刃物: 品目によって輸送手段・国別の制限があります。刃物類はクーリエなら送れる国が多いものの、事前に配送業者の禁制品リストを確認
- インボイスとパッキングリストの数量不一致: 通関遅延の最大要因。発送前に必ず突合を
- 住所は英語表記: 日本の発送元住所も英語(ローマ字)で書きます
量産品の輸送はフォワーダーへ
カートン数が増えたら、フォワーダー(国際輸送の手配会社)に「重量・容積・発地(工場住所)・仕向地」を伝えて見積を取ります。航空/海上の選択、通関、保険までワンストップで手配してくれます。当サイトのサンプル購入代行をご利用の場合、量産段階の輸送手配のご相談にも対応しています。
まとめ
- 小口はEMS/クーリエ、量産はフォワーダー
- 書類はインボイス+パッキングリストの2点(テンプレートはこちら)
- 関税負担(DAP/DDP)を最初に決め、買い手に明示する